こんにちは! 物書きの忍者です!
今回は、失敗しない頼みごとの方法を紹介します。
みなさんは、『ドア・イン・ザ・フェイス』という言葉を聞いた事はありますか?
簡単に言ってしまうと、心理学を利用した交渉なんかで使われているテクニックを表しています。
仕事での交渉はもちろん、ちょっとした場面でも頼みごとを聞いてもらおうとする機会は多分に存在していますから「どうしたら引き受けてもらえるかな?」と誰しも一度は悩んだことがある筈です。
ここでは、そんな頼みごとで悩んだ経験のある人向けに、いざという時に失敗しない頼みごとの方法を紹介していきます。
失敗しない頼みごとの方法
先に結論から言いますと、失敗しない頼みごとの方法とは『最初に現実的でない案を出して断らせた後、本来受け入れてほしいまともな提案をする』というテクニックです。
もう少し具体的に言うと、まず「それは無理だ!」と相手が断ってしまうことを前提とした要求をし、それを断られた後で要求のレベルを下げた妥協案として現実的な案を提示することで「まぁ相手も無理してくれてるわけだし、引き受けてもいいかな?」と提案を納得させやすくなるのです。
これは『ドア・イン・ザ・フェイス』と呼ばれるテクニックで、アメリカの心理学者チャルディーニが論文によって提唱しました。
そもそもの話、なんで無理な要求を最初に断らせると、その後にした要求を受け入れてもらいやすくなるのでしょうか?
ざっくりとした説明をしますと、そこには主に二つの理由があります。
- 最初に提示された案と、後の提案を比較して考えてしまうため
- 譲歩してもらったという『返報性の原理』が無意識に働くため
まず例えばの話で、自分が『ドア・イン・ザ・フェイス』を使われる立場になっている瞬間を少し想像してみましょう。
仮に、仲の良い友人から呼び出されていきなり「百万円貸して?」と言われたとしたらどうしますか?
殆どの人は「何言ってんだよお前?」みたいなことを言って最初に断るかもしれません。その後になって「頼む、どうしても金が必要なんだ! 二、三万でもいいから貸してくれ!」と必死な様子で頼まれたとしたら、つい「まぁ、二万くらいならいいか」と貸してしまう人がいると思います。
ちょっと例えが悪かったかもしれないんですけど、ようするに何が言いたいかというと、私達は最初に出された非現実的な要求と、その後に出された現実的な要求を無意識に比較してしまうのです。そのせいで、後の要求を小さなモノのように感じて「それぐらいならいいか」という返事をしやすくなってしまうのです。
それと、ここで少しだけ話は変わるんですけど、前回の復習をさせてください。前に『返報性の原理』という心理学の用語について紹介しました。
簡単に言ってしまうと、『返報性の原理』とは相手から好意を受けた際に「何かお返しをしないとな」という考えをしてしまう人間の心理の事を表しています。
つまり、『ドア・イン・ザ・フェイス』による最初に無理な提案をして断らせた後に、妥協案を提示するという行為には、その根幹に関わらず「譲歩してもらったし断りにくいな」という思いを相手に抱かせる効果があるのです。
『ドア・イン・ザ・フェイス』とはこの二つの理由から、相手に要求を通しやすくする効果を生み出しているのです。
なので、上司や部下への頼み事で困っておられるなら、この『ドア・イン・ザ・フェイス』を試してみるといいかもしれません。オススメです。
さいご
今回は、失敗しない頼みごとの方法を紹介しました。
まとめると、
- 失敗しない頼みごとの方法とは『最初に現実的でない案を出して断らせた後、本来受け入れてほしいまともな提案をする』というテクニック
- まず「それは無理だ!」と相手が断ってしまうことを前提とした要求をし、それを断られた後で『要求のレベルを下げた妥協案』として現実的な案を提示することで、提案を受け入れてもらいやすくなる
最後までお読み頂きありがとうございました。
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