シリーズの主要なキャラが出揃う【三毛猫ホームズの追跡】

書評

こんにちは! 物書きの忍者です!

今回は、赤川次郎さんの作品『三毛猫ホームズの追跡』を紹介します。

この作品は、多くの方に愛され、今も続いている『三毛猫ホームズシリーズ』の二作目にあたります。

「これ、前に紹介してなかったっけ?」と疑問に思われた方もいるかもしれません。確かに、記念すべき一作目である三毛猫ホームズの推理を紹介しています。

「前にやったなら、別に見る必要はないんじゃないの?」と考える方はいると思います。しかし、それでもあえて紹介したくなる理由がこの二作目にはあります。

話の要点は主に二つです。

  • シリーズの主要なキャラが出揃う
  • よりホームズの魅力が増している

これから具体的に説明します。

シリーズの主要なキャラが出揃う

この作品では、長い間続いている『三毛猫ホームズシリーズ』の中でずっと出てくることになる、主要な登場人物が初めて出揃う。

なぜ二作目を紹介しようと思ったのか、その理由はこの作品で初めてシリーズを通して出てくるメインキャラが全員登場しているからです。

「メインキャラって何?」と疑問に思った方に説明すると、

  • 三毛猫のホームズ
  • 刑事・片山 義太郎
  • 妹・片山 晴美
  • 刑事・石津
  • 警視・栗原

たまに登場する片山の叔母にあたる児島光枝を含めたキャラクターが『三毛猫ホームズシリーズ』の主要な登場人物です。

この二作目では、前作で登場しなかった片山刑事の後輩にあたる目黒署の刑事『石津』と、警視庁捜査一課の課長で片山の上司である『栗原』が初登場しています。

大柄な体格で力自慢でありながら、片山の妹である晴海に恋心を抱き、猫が大の苦手という設定だけでも面白い石津刑事は、このシリーズ作品を通していつも重要な役割を担う大事なキャラです。

絵を描くことを趣味にし、片山を含めた周囲の人間をわがままでたまに振り回すこともある栗原警視も、『三毛猫ホームズシリーズ』を語る上で絶対に外すことのできない魅力的な人物です。

このシリーズは、事件や物語をほぼ一冊の中で完結させているので、別に最初から始める必要はなく、途中の作品から読んでも問題なく楽しめます。

ただ、「このキャラってどこから出たんだろう?」という疑問を解決しておいた方がより楽しめると思います。

よりホームズの魅力が増している

一作目でまだ不思議な猫としての印象の強かったホームズが、この作品から本物の探偵のような魅力的な行動を見せ始める。

この作品をオススメするのは、一作目よりも主人公であるホームズが魅力的に描かれていると感じるからです。

「どういうこと?」と疑問に思った方に説明すると、前の作品では事件の舞台でもあったある大学の文学部長の飼い猫だったホームズは、この作品のワトソン役でもある刑事の片山から見て不思議な行動をする猫の様に描かれています。

そして、その次回作でもある『追跡』の中では、最初にあったホームズ自身の説明が少なくなった分、より不思議な行動が目立ち、片山刑事以外の登場人物と関わりながら謎に迫るという本物の探偵のように振舞っています。

むしろ、前は片山刑事に重点を置かれていた分、一作目よりもホームズが魅力的に描かれているとも言えます。

もちろん、女性嫌いで気弱な片山刑事が目立たなくなったというわけでは決してありません。ホームズの魅力が上がったことに後押しされるように、片山刑事がどう行動するのかも目が離せないものになっています。

一作目を楽しめた人は、続けて読んでおいた方が良いと思える作品です。

さいご

今回は、赤川次郎さんの作品『三毛猫ホームズの追跡』を紹介しました。

要点をまとめると、

  • シリーズの主要なキャラが出揃う
  • よりホームズの魅力が増している

『三毛猫ホームズシリーズ』は一冊で話が完結しているので、どこから読み始めても面白いと思います。

ただ、この作品を読んでからの方がより楽しめると私は勝手に思っています。興味のある方は手に取ってみてください。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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