こんにちは! 物書きの忍者です!
今回は、東野圭吾さんのミステリ小説『マスカレード・ホテル』を紹介します。
みなさんは高級ホテルというのに宿泊したことはありますか?
宿泊したことのない人が殆どだと思いますし、私はそういった経験がないので個人的にそうであってほしいとも思っています(汗)
ただ最近では、ツアーのプランなどに組み込まれていたりして、意外な形で宿泊できる機会もあったりします。
これから紹介しようと思っている作品では、そんな庶民である私達には馴染みのないちょっとお高いホテルを舞台にしています。
『マスカレード・ホテル』とはどんな作品なのか説明しながら、見どころについて紹介していきます。
刑事がホテルマン?
この作品の見どころは、とある連続殺人を追っている刑事が、次の現場と思われるホテルで潜入捜査のためホテルマンとして仕事をするというところです。
物語は、東京都内で起きた不可解な連続殺人事件から始まります。
事件現場に残された暗号から、警視庁は第四の殺人が起きる現場を都内にある高級ホテル『コルテシアン東京』だと推測します。
そこで次の犯行を未然に防ぐために、ホテル側の協力の元、刑事を何名か従業員として潜入されることになります。
主人公である捜査一課の刑事新田浩介(にった こうすけ)は、昔ロサンゼルスで過ごしていたという経歴から英語が出来るということでホテルのフロントスタッフに扮するよう命じられます。
そんなホテルマンの仕事など未経験の彼の教育を担当するのは、もう一人の主人公でもあり女性フロントクラークの山岸尚美(やまぎし なおみ)です。
この作品は、刑事である新田の視点とホテルマンである尚美の視点で、容疑者かもしれないホテルの宿泊客とどう接していくのかというのが見どころになっています。
職種の違うふたりの主人公
この作品では、ホテルを利用する客に対して、ホテルマンらしく快適に過ごしてほしいとする態度と、容疑者を探す刑事として客の動向を怪しむという二つの態度を主人公はとることになります。
警部補であり警察組織でもエリートの新田は、当然のように、ホテルマンとして働くよりも手柄をあげることを優先し、連続殺人の犯人を逮捕しようと動きます。
逆に、次の現場とされているホテルで働いている尚美は客を優先して考えており、逮捕の為とはいえ秘密裏に刑事を潜入させるのではなく、できれば公表することで客に被害が出ないようにしてほしいとも思っています。
そうした考え方の違いから、二人の主人公はよく反発することになります。
職場環境の違いから、考えの食い違っている二人が物語を通して、どうやって信頼を築いていくのかを見るのも、この作品の見どころの一つです。
仮面をかぶる客
ミステリ小説であるこの作品では、すでに起きている連続殺人事件の容疑者を探すという謎に、不審な行動をとる怪しい客を複数人出すことで、より謎解きとしての部分を際立たせています。
「犯人は誰だ!」みたいなことを命題にしているミステリでは「こいつが怪しい」と何となく犯人の当たりを付けることがよくあります。適当な直感で選んで、まぐれ当たりすることもあります。
しかし、この作品ではホント最後になるまで犯人が分かりません!
とにかく「こいつは怪しい!」ってなる容疑者が多いんです。なので、そういった謎解きを好きな方にはすごくオススメの作品です。
もしも、何か新しいミステリを読みたいと探しているなら、この作品を手に取ってみるのも悪くないかもしれません。
さいご
今回は、東野圭吾さんのミステリ小説『マスカレード・ホテル』を紹介しました。
まとめると、
- 刑事がホテルマン?
- 職種の違うふたりの主人公
- 仮面をかぶる客
最後までお読み頂きありがとうございました。
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