こんにちは! 物書きの忍者です!
今回は、『アプリオリな知識』とはどういう意味かについて紹介します。
みなさんは『アプリオリ』という言葉を聞いたことはありますか?
たぶん、聞いたことのない方がほとんどだと思います。簡単に一言で説明しますと『経験に基づかない先天的な知識』を表した言葉です。
ここでは、ちょっとわかりにくい哲学の用語『アプリオリな知識』の意味について紹介していきます。
アプリオリな知識って何?
まず『アプリオリな知識』について、簡単に一言で説明しますと『経験に基づかない先天的な知識』を表した言葉です。
この時に「どういうこと?」と首を傾げたくなった方もいるかもしれません。
ここで少しだけ考えてみてほしいんですけど、そもそも、私達の持っている知識の大半はどこから来たのでしょうか?
その答えは、昔に読んだ本、学校の先生や親といった誰かから聞いた事、そして実際に体験したものがほとんどのはずです。ようするに、私達の今持っている知識というのは、その大半は『過去の経験』を基にしているというわけです。
『アプリオリな知識』とは、そういった『経験』以外から得た知識を指しています。
「過去の経験以外から得た知識ってなんだよ?」と思われたかもしれません。それは『先天的』なものの事で、もう少しわかりやすく言うと『生まれる前から存在した知識』を表しています。
「生まれる前ってどういうことだよ!」と余計に混乱してしまうかもしれないので、例を挙げておきます。
例えばの話、あなたは「1+1の答えは?」と尋ねられた時に、すぐに「2」と答えられますか?
馬鹿にしているわけでは決してありません。誰しもが即答できる簡単な問題ですけど、そもそも「1+1=2」というのは誰が考えたのでしょうか?
ここで重要なのは、「1+1=2」を考えた人が誰かという話ではなく、「1+1=2」という常識を私達はいつ身につけたのかという事です。
つまり、この「1+1=2」という知識を身につけたタイミングこと、まさに『アプリオリ』と呼べる瞬間なわけです。
カントの求めた真理?
実はこの『アプリオリ』というのは、前に紹介したドイツの哲学者カントの『批判哲学』で求めていた『共通するもの』を指しています。
少し復習になりますけど、カントは「人の価値観なんて、それぞれだろ?」というそれまでの考え方を否定し「いや、人には数学のように共通した認識も存在する!」という考えを提唱しました。
そうして『人間にとっての真理』を唱えた哲学者でもあります。
そんな考えを持っていたカントが、それまで『過去の経験』から得ていたとされる知識や認識なんかを『アポステリオリ』と表現し、その反対で先天的に得られる経験によらない知識を『アプリオリ』と表しました。
つまり、『アプリオリな知識』というのは、カントの求めていた『人間にとっての真理』の一つであったというわけです。
さいご
今回は、『アプリオリな知識』とはどういう意味かについて紹介しました。
まとめると、
- アプリオリな知識とは『経験に基づかない先天的な知識』を表した言葉
- 「1+1=2」のように『過去の経験』以外から得た知識のこと
最後までお読み頂きありがとうございました。
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