日記から始まる謎解き【武家屋敷の殺人】

書評

こんにちは! 物書きの忍者です!

今回は、小島正樹さんのミステリ小説『武家屋敷の殺人』を紹介します。

みなさんは、トリック謎解きは好きですか?

推理小説をよく手に取られる方なら、好きな人が殆どだと思います。因みに、私も大好きです!

この作品は、そんなトリックや謎解きの好きな方にオススメしたい小説です。

どんな作品なのか、これから簡単に紹介します。

日記から始まる謎解き

この作品は、孤児院育ちだという『静内瑞希』(しずないみずき)という女性が、自分の生家を探してほしいと『川路弘太朗』(かわじこうたろう)という弁護士に依頼するところから始まります。

捨て子だったという彼女が唯一持っていた伯父の日記と思われるノートや手紙を頼りに、川路弁護士が友人である那珂邦彦(なかくにひこ)と協力して生家を探す話で、その日記というのが最初の謎になっています。

少ない手がかりから生家を探す。普通のミステリならこの日記だけで一つの作品が書けると思えるほどに謎がふんだんに盛り込まれていることに、読んだ人はまず驚くと思います。

なのに、その日記の謎以外にも後からドンドン謎やトリックが押し寄せて「どんだけトリックを入れんだよ!」とツッコミたくなります。

しかも、その日記に書かれている内容は思いのほか不気味で、作品全体もどこか怖い雰囲気が出ています。

『金田一耕助』のように怖い雰囲気のあるミステリの好きな人は気にいると思うので、読んでみてほしいです。

2倍なんてものじゃない異常な数のトリック

この作品の一番の魅力は、何といってもその物語の中に出てくる謎の数です。

講談社文庫から出されている本の裏にあるあらすじに『謎とトリック2倍増しミステリ』という不穏な言葉があり、この本を最初に手にした時は疑いながら読みましたが、それ以上の謎が盛り込まれて驚きました。

「謎が多いのは良いけど、ごっちゃにして話が成立するの?」と疑問に思うかもしれません。しかし、そんな不安を拭い去ってくれるくらいうまい具合に組み立てられています。

なにより、作品の中に漂っている少々不気味な雰囲気のおかげで、異常な数のトリックを盛り込めているのだと思えます。

私がこの本を読んで思ったのは「これは絶対に映像化できないな」ということでした。そう思えるほどにトリックが盛り込まれています。

謎解きやトリックの好きな方にオススメの作品です。

さいご

今回は、小島正樹さんのミステリ小説『武家屋敷の殺人』を紹介します。

まとめると

  • 日記から始まる謎解き
  • 2倍なんてものじゃない異常な数のトリック

やりすぎと思える程にトリックと謎を盛り込んだ作品です。謎好きなら絶対に読んでおいた方がいい作品だと思います。ぜひ読んでみてください。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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