こんにちは! 物書きの忍者です!
今回は、薄利多売というビジネスの現状について考えてみたいと思います。
そもそも『薄利多売』という言葉を聞いたことはありますか?
聞いたことのない方は意外と多い筈です。簡単に説明しますと、現在、日本のビジネスにおいて中心となっている考え方の事です。
もっとわかりやすい言い方をすると『とにかく安く、大量に売る』という商売の方法を表しています。
ここでは、日本の経済において深く根付いている『薄利多売』という考え方の説明と、『薄利多売』が今まさに引き起こしている問題について紹介します。
薄利多売の引き起こす問題
先に『薄利多売』の引き起こす問題というのを説明しておくと、それは『経済の停滞』です。
唐突な話の流れに「は?」と思われたかもしれません。ただ、薄利多売という考え方を継続させた場合、最悪こうなってしまうのだと思っておいてください。
どういうことなのかと言うと、その理由の一つは『薄利多売』というビジネスは一部の特殊な条件下の経営を除き、ほぼ稼げないからです。
少し考えてみてほしいのですが、仮に『とにかく安く、大量に売る』という方法で稼ごうとした場合、どうやったら納得のいく金額まで儲けられると思いますか?
『薄利多売』とは、大量の商品を売ることで一つ一つの値段は低くとも多く集めることで大きな利益にしようとする方法です。ようするに、大雑把に言えばメッチャ商品を作って、それを全部売り切る位しないと納得のいく儲けになりにくいわけです。
『大量に作る』と聞いて工場なんかをイメージした方は絶対にいる筈です。まさに、そのイメージの通りで、『薄利多売』というのは工場なんかを持てるような『大企業』などに有利な方法なんです。
つまり、ある程度基盤のしっかりした企業でもない限り『とにかく安く、大量に売る』という方法で稼ぐことは難しいのだと思っておいてください。
物で溢れていて、もう売れない!
「でも、最近だと大企業でも経営不振とかになってない?」と疑問に思われた方もいるかもしれません。確かに、基盤のしっかりした企業だからといって『薄利多売』が成功しているのは稀だと思います。
その大きな理由は、今の社会では新しい物を必要としない程、私達の周りはすでに物で溢れかえっているからです。
ようするに、安くて良い品を求めている私達みたいな消費者が欲しいと感じるであろう商品の下位互換みたいなものが、もう既に出てしまっているため、新しく商品を販売しても売れなくなっているのです。
「それ、なんか問題あるの?」と首を傾げたくなっている方もいると思います。
実はとても大きな問題であり、これこそ『経済の停滞』の要因なのです。
前回、中古の商品について紹介しましたけど、まさにその『中古』みたいなのが蔓延して、わざわざ高い商品を買う必要性をなくしているのです。
「安い商品が並ぶのは良い事じゃないの?」と思われた方に説明すると、中古には『生産者の利益』などが存在せず、極端な話、安く売るという事は販売者側の利益も少なくしてしまうのです。
つまり、そもそも物を買う側である消費者の稼ぎが減って、余計に物が売れなくなるわけです。いわゆる『デフレ』ってやつを促進させてしまいます。
なので、もし起業を考えておられる方は『薄利多売』という方法はとらないことをオススメします。注意しておきましょう。
一点物の時代が来ている!
『薄利多売』の問題について、なんとなくわかりました。
では、これからのビジネスでどう対策すればいいのか念のため紹介しておきます。
その方法は主に二つ。
- 高品質で数に限りのある限定商品を売る
- 既にある品をリニューアルさせる
なんか偉そうなことをこれまで書いてますけど、実は『薄利多売』の問題というのは、こうして浮き彫りになるずっと前から多くの方々に唱えられていた古い事実です。ぶっちゃけ、「いまさら何言ってんだ?」とツッコんでくる人の多い話題なのです(汗)
なので、まさに今持論のように紹介している二つの方法も既に実行されていて、今更と言われるような考え方なのだと思っておいてください。
一つは、建物のリフォームや、既にあるシステムを利用してサービスを始めるなど、既存の商品を前提として新しい商品を作るという方法です。
もう一つは、高級な絵画を一部の収集家に高値で売るように、高い品質で作り上げた一点物を、相応の値段をつけながらクラウドファンディングみたいにそれを欲しいと思う方にだけ販売するという方法です。
もしこれからビジネスを始めようと考えておられるなら、とても大事になってくる考え方だと思うので、頭の片隅にでも置いておいてください。
さいご
今回は、薄利多売というビジネスの現状について考えてみました。
要点をまとめると、
- 薄利多売には、『経済を停滞』させるという問題を起こさせる可能性がある
- その理由は、今は物が溢れかえっているために販売者が儲からず、その結果として消費者も減るせいで『デフレ』に繫がってしまうため
- その対策として、高価な一点物や既存の商品をリニューアルするなどの方法がある
最後までお読み頂きありがとうございました。
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