こんにちは! 物書きの忍者です!
今回は、野村美月さんのライトノベル『ヒカルが地球にいたころ……』を紹介します。
みなさんは源氏物語を読んだことはありますか?
たぶん、読んだことはないと答える方が大半だと思います。読んだことのある方でも、その内容の難解さから途中でやめてしまっているかもしれません。
この作品は、そんな源氏物語をよく知らない人にこそオススメしたいライトノベルです。
ここでは、源氏物語をベースにして作られた『ヒカルが地球にいたころ……』の魅力について紹介していきます。
光源氏の女性問題を解決する話?
この作品について簡単に言ってしまうと『死んでしまった現代版光源氏の未練を主人公が代わりに解消していく』という話です。
「なんだそれ?」と思ったかもしれません。なので、順を追って説明していきます。
まず『光源氏』というのは、紫式部さんの書いた『源氏物語』に出てくる主人公のことです。
この作品では、大勢の女性と関係を持った光源氏のように、多くの女性と交際するという充実した学園生活を送っていた高校生帝門ヒカル(みかどひかる)が亡くなってしまうところから物語が始まります。
ヒカルが死んでしまう少し前、偶々話したことをきっかけに彼の葬儀に参加した主人公『赤城是光』(あかぎこれみつ)は、その葬儀の後で、なぜか死んで幽霊になったヒカルに取り憑かれてしまいます。
自分にしか見ることのできないヒカルの幽霊をなんとか成仏させようと考えた是光は、ヒカルの心残りだという女性関係の問題を解決することになるという物語です。
つかみどころのないヒカルの言動に振り回されながら、不良と思われるような容姿から友達はおらず、同じ学校の異性と殆ど話したこともない是光がどう行動していくのか。それを見るのがこの作品の見どころになります。
源氏物語をベースにしたヒロインたち
この作品の魅力は、源氏物語に出てくる『光源氏と付き合った女性』を基にしてヒロインたちを描いているところです。
シリーズ作品であるこのライトノベルでは、巻ごとのタイトルに違う花の名前を入れながら、それぞれメインとするヒロインを変えて物語を進めていきます。
そうして取り上げられるヒロインたちは、いずれも源氏物語の中で光源氏と交流を持った女性の一人を連想させる経歴をしています。
なので、いきなり源氏物語に挑戦しようと考えている方は「なんだこれ?」と断念してしまう前に、読みやすいこの作品を事前に読んでおくと「ああ! あのヒロインはこの人を基にしてたのか!」という気付きもあって理解しやすくなるはずです。
逆に、源氏物語を読んだことのある方は「このヒロインはあの人と一致しているな」という謎解きのような感覚で読むことが出来ます。ぜひ試してみてほしいです。
さいご
今回は、野村美月さんのライトノベル『ヒカルが地球にいたころ……』を紹介しました。
まとめると、
- 死んでしまった現代版光源氏の未練を主人公が代わりに解消していく話
- この作品の魅力は、源氏物語をベースにしたヒロインたち
どこか精神的に脆い部分を持っているヒロインたちは「こんなヤツ現実にいるわけ無いだろ?」と受け入れにくい面もあるかもしれません。
しかし、そんなヒロインたちと女性との接し方を苦手とする主人公がどう関わっていくのかをぜひ見てほしいです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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