天に神が生まれるところから始まる?【古事記①】

神社

こんにちは! 物書きの忍者です!

今回は、日本最古の歴史書ともいわれている『古事記』で描かれた天地創造について紹介していきます。

みなさんは『古事記』を読んだことはありますか?

古事記』とは簡単に言ってしまうとキリスト教の聖書のようなもので、日本の神話の書かれた本です。

そんな貴重な本ではあるのですが、読んだこともなければ、その内容も知らないという人が殆どだと思います。

ここでは、『古事記』を読んだことのない人に向けて、プロローグともいえる天地創造までを紹介していきます。

天に神が現れるところから始まる?

古事記では、まず天と地が分かれた際に『天之御中主神』(あめのみなかぬしのかみという高天原の主宰とされる宇宙の中心ともいえる神様が現れるところから始まります。

それに続くように、

  • 高御産巣日神(たかみむすびのかみ)
  • 神産巣日神(かみむすびのかみ)

という創造を司る神々が現れ、この三柱の神はすぐに身を隠してしまいます。

この時点で「おい、天と地とか世界が先に出来てんじゃねぇか! ちゃんと説明しろよ!?」と思われた方もいるかもしれません。本当に申し訳ないのですが、その質問に答えられる記述は古事記には載っていないのです(汗)

他にも「何でいきなり出てきた神が身を隠してんだよ?」みたいなおかしいと思う点がいくつも出てくると思います。なので、そうした不思議に思うところがあるのだと事前に諦めておいてください。

こうした神話を読む際は、常識から考えてあり得ないと思える点にツッコミを入れながら読むのが良いかもしれません。すいません、話を戻します(汗)

『造化三神』(ぞうかさんしん)とも呼ばれる三柱の神が現れた後、天と地の間に大地が生まれます。しかし、始めは水に浮く脂のように固まることもなくフワフワとただ漂うだけの状態でした。

やがて、その漂う泥の中から葦の芽のようなものが萌え出てきて、それがそのまま二柱の神『宇摩志阿斯訶備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)『天之常立神』(あめのとこたちのかみ)になります。

この五柱は『別天神』(ことあまつかみ)と呼ばれる特別な神様で、これから登場する地上の神々とは違う天の神様とされています。

古事記では、この五柱の神様が現れるところから始まるのだと覚えておきましょう。

男女二組の神々の出現

いきなり五柱も難しい名前の神様が出てきてお腹いっぱいかもしれません。ですが、神様の出現はまだまだ続きます!

  • 国之常立神(くにのとこたちのかみ)
  • 豊雲野神(とよくもののかみ)

こうしてまた新たに二柱の神が現れました。今迄は『独神』(ひとりがみ)という男や女といった性別による区別なく存在している神様が一柱ごとに出現していました。

しかし、ここにきて少し変化が起こります。

ここから神様は男神と女神という男女一組で誕生するようになります。

  • 宇比地邇神(うひぢにのかみ須比智邇神(すひちにのかみ)
  • 角杙神(つのぐいのかみ)活杙神(いくぐいのかみ)
  • 意富斗能地神(おおとのぢのかみ)大斗乃弁神(おおとのべのかみ)
  • 淤母陀琉神(おもだるのかみ)阿夜訶志古泥神(あやかしこねのかみ)
  • 伊邪那岐神(いざなぎのかみ)伊邪那美神(いざなみのかみ)

なんか一気に神様が出てきて混乱するかもしれませんが、これら五組の神々と先に紹介した二柱の神様をあわせて『神代七代』(かみよのななよ)と言います。

そして、男女で生まれた神々はそれぞれ夫婦になります。この時「おい、兄妹で結婚していいのかよ?」とツッコんではいけません。

神代七代かみよのななよのうち、最後に誕生したイザナミイザナギの夫婦は、高天原に住む天の神々から「なんかまだ地上がフニャフニャしてて危ないから、ちょっと君らが固めてきてくれない?」みたいなことを指示されます。

そういって天上の神々から天沼矛(あめのぬぼこ)という立派な矛を授かったイザナミイザナギは、天と地の間にかけられた天浮橋(あめのうきはし)というところに立つと、矛の先を地上に向けて突き刺してから掻き混ぜ始めました。

そうして掻き混ぜた後、矛の先を持ち上げるとそこから潮がしたたり落ちます。それが徐々に積もって固まっていくとオノゴロ島という島になりました。

そして、天浮橋あまのうきはしから島を見たイザナミイザナギは、オノゴロ島に降りてきました。ここまでが、古事記に描かれたプロローグともいえる天地創造の流れになります。

さいご

今回は、日本最古の歴史書ともいわれている『古事記』で描かれた天地創造について紹介しました。

まとめると、

  • 『別天神』(ことあまつかみ)という五柱の神が出現するところから始まる
  • 次に『神代七代』(かみよのななよ)という神々が現れて、その最後に出てきたイザナミとイザナミの夫婦が地上を固めようとする

次回は、地上に降り立ったイザナミイザナギ『国生み』『神生み』を行う場面を紹介していきます。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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