こんにちは! 物書きの忍者です!
今回は、2004年に公開された映画『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』を紹介します。
みなさんは、自分の作ったものが評価されずに悩んだことはありませんか?
マンガやイラストに限らず、野菜や食料品もある意味で生産者の作品と言えます。しかし、苦労して出来たそういった作品すべてが売れたり評価されるというわけではありません。
なぜ映画の紹介のはずなのにこんな話をしているかと言うと、これから紹介しようとしている作品に、私達の作ったものが売れて評価されるために必要なヒントがあるからです。
ここでは、自分の作ったものが評価されずに悩んだ経験のある人にこそオススメしたい、売れる為のヒントがある映画『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』を紹介していきます。
売れる為のヒントがある映画
先に結論から言いますと、売れる為のヒントとは『視聴者と共に映画をつくる』という部分です。
どういうことか説明しますと、この作品は通行人のような登場するサブキャラクターのアイデアをアニメや映画を見てくれている子供達に募集したのです。そして、応募されたアイデアを映画の中に取り入れることで『普通のアニメ映画』から『自分達も制作に関わった映画』へと認識を変えたのです。
この時「アイデアを募集するとか、別に珍しくないだろ?」と思われたかもしれません。確かに、視聴者参加型みたいな形式は珍しいものではなく、偶に目にすることも多くなった方法ではあります。
なぜこれが売れる為のヒントになるのか、その理由を簡単に説明しますと、今の時代では単純に『質の良いモノ』は売れなくなっているからです。
一度、身の回りにある物に目を向けてみてください。試しに、一つの物に焦点を当ててみたとして、その代わりになるモノって今の世の中にないでしょうか?
現代では、私達の生活が豊かになるのと共に、モノで溢れる時代になりました。その為、多くの企業が「他社よりも質の良い製品をつくるぞ!」みたいな競争を今も繰り返しているので、嫌な言い方ですけど、パチモンですら質が上がっています。
なので、そもそもの話、製品にお金を出して購入する私達の側は、すでに『質の良いモノ』というだけでは満足しなくなっているのです。
つまり、大前提として今の時代で売れて評価されるための作品には『質の良いモノ』以外に付加価値が必要になるわけです。
視聴者も関わっていることを示すエンドロール
今の時代で売れる作品をつくるには質以外の付加価値も必要なのだという話をしました。それを踏まえたうえで、この映画のエンドロールをぜひ見てほしいのです。
そこでは、応募されたアイデアの中から実際に採用されて映画に登場したキャラクターと、そのキャラクターの基になった応募はがきに描かれたイラストが流れています。
私個人の話かもしれないんですけど、本来なら映画は本編だけ見てエンドロールみたいなものは飛ばしている私ですら、その場で正座してしまうくらいには妙なインパクトがありました。
そもそも、お客さんの意見を作品に取り入れる作業というのはメチャクチャしんどいんです。「ただ集まったアイデアの中から適当に選んで取り入れればいいだけだろ?」みたいなことを考えていたなら大間違いで、
- 応募された大量のアイデアからの選択
- 選ばれたキャラを登場させる場面の調整
- 映画に出して問題ないデザインへの修正
などなど、これはあくまで一部で、素人でもあるお客さんのアイデアを取り入れるためには、普通に製作する以上に複雑な工程が存在しているのです。
大体、国民的アニメでもある『ドラえもん』なら異常な数のアイデアが集まるはずです。そこからアイデアを選び出すだけでもかなりの重労働だと思いませんか?
その為、単純に『質の良いモノ』をつくろうと思ったら、見つかった問題点とかはともかくとして、お客さんの意見は基本的に無視してその道のプロだけで手掛けた方がもっと良い作品が出来るんです。
にも関わらず敢えてお客さんと共に作品をつくろうとしているのは、そこに『自分達も制作に関わった映画』という思いをお客さんの側に持たせて、作品に質以外の付加価値をつけるためです。
もしもこれから何か生み出そうと考えていたなら、元々国民的アニメとして十分に質の高い『ドラえもん』という作品ですら、質以外での付加価値を与えようと取り組んでいた事実だけは覚えておいてほしいです。
さいご
今回は、2004年に公開された映画『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』を紹介しました。
まとめると、
- 売れる為のヒントとは『視聴者と共に映画をつくる』という部分
- 今の時代で売れて評価されるための作品には『質の良いモノ』以外に付加価値が必要になるため
正直、映画の紹介自体をあまりしていないので、ちょっと罪悪感があります。
この映画以降は『ドラえもん』に登場するメインキャラの声優さんは全員代替わりしているため、ある意味時代の節目ともいえる作品なので、ぜひ違う世代のご家族が集まってみてほしい映画です。
質の良いアニメ映画としても、ぜひ楽しんでみてください。
最後までお読み頂きありがとうございました。
コメント