こんにちは! 物書きの忍者です!
今回は、2008年に公開された映画『容疑者Xの献身』を紹介します。
この映画は、東野圭吾さんの推理小説『ガリレオシリーズ』の一つを原作にしたもので、主人公であるガリレオこと天才物理学者の『湯川学』(ゆかわ まなぶ)の活躍するテレビドラマにもなっている有名な作品です。
ガリレオシリーズでは、理系出身であった作者がその知識を生かして、現代の科学を利用した奇抜なトリックを使用しながらも、フィクションと言い切れるようなあり得ないものでなく理論的には可能そうな方法で描かれているので、ミステリ好きの方に強くオススメしたいシリーズでもあります。
一見不可能と思えるような奇想天外な謎を、論理的な推理で解き明かしていくある意味王道ともいえる場面は、読んでいて「スゲェ!」と言いたくなるくらい良いので、絶対に見ておくべきです!
今回は、普段あまり本を読まれない方や、ガリレオシリーズを知らない人に向けて、最初に見てほしいオススメを簡単に紹介しています。
天才数学者 VS 天才物理学者
一番の見どころは、主人公である『物理の天才』とその学生時代の旧友であった『数学の天才』の頭脳戦です。
原作は賞を取ったこともある長編の推理小説で、作品の内容はある殺人を中心にして展開されます。
物語は、顔や手足を焼かれて身元の分からなくなった死体が発見されるところから始まります。
辛うじて残っていた手の指紋などから身元を特定し、容疑者として浮上した被害者の妻には完璧なアリバイがありました。
一番の容疑者にアリバイがあり、行き詰ってしまった捜査に協力してほしいと依頼された天才物理学者の湯川学がそのアリバイトリックを解き明かそうとするのが大筋の流れになります。
その容疑者とされている被害者の妻『花岡靖子』の住んでいるアパートの隣室には、湯川が天才と称するほどの数学者『石神哲哉』がいて、彼がアリバイ工作に加担していました。
まさに『天才物理学者』と『天才数学者』の対決というわけです。これだけでもミステリ好きの人はスゴク興味をそそられるはずです。
天才数学者の苦悩
この作品のもう一つの見どころは、学生時代に天才と呼ばれながらも、今ではしがない高校教師をしている犯人役の『石神哲哉』の心理描写です。
同じ時刻に同じ場所にいたという『ドッペルゲンガー』としか思えない完璧なアリバイを前に、天才物理学者と天才数学者が頭脳戦を繰り広げる状況を見るのも、この作品の楽しみ方の一つです。
ただ、この映画の中で見てほしいところがもう一つあります。
それは、完璧なアリバイをつくり、殺人を犯した家族を守ろうとする天才数学者『石神哲哉』の心情です。
湯川と同じ大学に通い、彼に天才と呼ばれる程にある意味で輝かしい学生時代を過ごした石上ですが、体を壊した親の事もあり金を稼がなくてはいけなくなり、今では数学の天才と呼ばれていた頃が嘘のように惨めな生活をしています。
そんな追い詰められていた彼が、なぜアパートの隣に住んでいただけの家族を救おうと行動したのか。そこをぜひ見てほしい!
そして、昔友人でもあった湯川と石上の交流する場面も、アリバイ崩しという観点以外の部分からも感動するので見てほしいです。
さいご
今回は、2008年に公開された映画『容疑者Xの献身』を紹介しました。
要点をまとめると、
- 天才数学者 VS 天才物理学者
- 天才数学者の苦悩
映画では石上の趣味に登山があるなど、原作とは違う点もいくつかあるので、手元に小説を置いてみてみるのもオススメです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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